STEP 2:思考と気分のつながりを確認する
認知再構成法では『ある状況で○○と考えたらネガティブな気分になったから、○○を△△に変えて気分を楽にしよう』ということに取り組みます。
そのために、その状況での『気分』とつながっている『考え方(思考)』を確認します。『考え(思考)』と『気分』とのつながりというのは、『確かにその状況でそう考えたらネガティブな気分になるなあ』と思えるということです。
ワークシートには、そういう『考え方(思考)』がすでに記載されているでしょうか?下のポイントや例を見ながら確認してください。ワークシートに思考がいくつか記載されている場合は、嫌な気分と特に関係のあるものを一つ選んで○印をつけてください。
考え方を確認するときのポイント
- ここで取り上げる『考え(思考)』は、ネガティブな気分になったあとに考えたこと(例えば、「上司に怒られて(状況)つらくなって(気分)逃げ出したいと思った(考え)」こと)ではなく、ある状況でネガティブな気分を引き起こした考え方ですので注意しましょう。
- 『~だろうか?』といった疑問形の考え方(思考)が記載されている場合には注意してください。例えば『明日のプレゼンはうまく発表できるだろうか?』などのような考えです。この場合、少し深く考えてみてください。例えば、単なる疑問に対してネガティブな気分になることはあまりありません。内心では『失敗するかもしれない』と考えている可能性があります。よく考えた上で、疑問形の考えの背景となる考え方(思考)に書きなおしてみてください。
以下は書き方の例です。参考にしてください。
嫌な気分になった状況:
- ○月×日△時頃、上司に会議でのプレゼンを命じられた時
その時の気分:
- 不安(90)
- ゆううつ(80)
その時考えていたこと:
- うまく発表できなかったらどうしよう
- 失敗してみんなに笑われるんじゃないか(○)
- 完璧にできなければ上司の評価がガタ落ちするに違いない
状況、気分、思考を整理して記録すること(STEP 1)、気分とつながっている思考を確認すること(STEP 2)ができましたか。まだ少し難しいと感じる場合には、他の状況をとりあげて練習してみてもよいでしょう。