うつ病になると、以下のような症状が出ることが知られています。
気分や思考の状態
うつ病の基本的な症状は次のようなものです。
- 強いうつ気分
- 興味や喜びの喪失
- 食欲の障害
- 睡眠の障害
- 精神運動の障害(制止または焦燥)
- 疲れやすさ、気力の減退
- 強い罪責感
- 思考力や集中力の低下
- 死への思い
うつ病*と診断がつく状態は、1と2のどちらかを含む5つ以上の症状が存在しています。その上「期間(ほとんど毎日1日中、2週間以上持続)」と「障害の強さ(症状のために精神的ないしは社会的な障害が生じている)」の基準を満たす必要があります。
*ここでは米国の診断基準で「大うつ病性障害」の診断に必要な症状を説明しています。
体に出てくる症状
うつ病になると、体に不調が現れてくることもあります。
- 頭痛や腰痛
- 痛み
- 倦怠感
- 肩こり
- 体の節々の痛み
- 食欲不振
- 胃の痛み
- 下痢や便秘などの胃腸症状
- 発汗
- 息苦しさ
こうした体の不調があると、体の方にに心配がいってしまうため、憂うつな気分が目立ちにくくなります。このように、抑うつ症状が体の不調に隠れているという意味で、「仮面うつ病」と呼ばれることがあります。
症状は朝に悪化して夕方から改善する
うつ病の症状は、一般に朝に悪化し、午後から夜にかけて徐々に改善するという日内変動が見られることがよくあります。人によっては夕方から夜にかけて元気になるために、ただの気分の問題だと考えてしまう方もいます。しかし、このような気分の変動はうつ病の特徴ですので、軽く考えすぎないことが重要です。