問題解決の第一歩は、日常生活で困っていること、負担に思っていること、嫌だと思っていることなど、様々な問題や課題ついて、そもそも何が問題なのかを整理し、具体化・明確化することです。解決を目指す問題自体があいまいでは、それに対する効果的な解決策を設定することが難しくなります。
まずは、以下の視点から問題の整理と具体化・明確化のしかたについて確認しましょう。
1.今現在抱えている問題(困っていること)をリストアップする
深刻な問題、ささいな問題にかかわらず、まずは今思い当たる問題をすべて書き出してみましょう。いま問題となっていることに加えて、これから問題となりそうなこともあれば書き出しておくと役に立ちます。
2.問題の原因や、問題に対して影響を与えているその他の要因などについて整理する
リストアップされた問題が起こっている原因や、その問題にかかわる自分自身の要因、自分以外の要因、環境の要因などを具体的に整理し、明確にしましょう。取り組む課題が具体的で明確であるほど具体的な解決策を立てやすく、様々な要因について多面的に整理されているほど解決の糸口を見つけやくなります。
3.今回解決に取り組む問題を決める
整理された問題の中から、今回解決に取り組む問題を決めましょう。
問題が複数リストアップされた場合は、以下のポイントを参考にして下さい。
・無理せずやれる範囲で取り組む
取り組むべき問題が複数ある場合、すべてを一度に取り組むことが難しい場合があります。利用可能な資源(時間、費用、体力的余裕や周囲のサポートなど)を検討し、解決しやすい問題から、実行できる範囲で、解決に取り組む問題の数を決めましょう。
・取り組みやすいものから順に取り組む
どれから取り組むか迷ったときには、その問題の重要性、深刻さ、解決の難しさなどの度合いが判断の目安になります。最初は簡単に解決できそうなものから取り組み、【問題の総量を減らす&取り組んでの効果を実感する】ということがポイントです。
特に、その問題が深刻または重要であったとしても、もっとも取り組むのが難しい問題にはいきなり取り組まないように注意しましょう。解決が難しい問題はその分解決までに時間がかかることが多く、エネルギーもたくさん使います。しかも、その問題だけに力を注いでいては、その間にも その他の問題に悩まされ続けることになります。その結果、問題が解決される前に力尽きてしまう、ということにもなりまねません。
回り道のように思えても、解決しやすいものから一つずつ取り組み解決していくことで、問題の総量を減らして少しでも状況を楽にする、といった姿勢で取り組むことが大切です。
- 問題解決のために周りの人のサポートを得やすいかどうか。
→ サポートが得やすい程、困難度は低いと判断しましょう。
- その問題は他人が原因となって起きたものか、自分が原因となって起きたものか。
→ 自分が原因となって起きているものは困難度が低いと判断しましょう。
では、ワークシートを使ってご自身の問題や課題を整理してみましょう。