ものごとのとらえ方や考え方と、気分とのつながりについて例を使ってご説明します。
Aさんは会議でのプレゼンを翌日に控え、不安でゆううつな気分になっています。Aさんの頭の中はこんな感じです。
『明日はプレゼンか。嫌だなぁ。うまく発表できるだろうか。失敗したらどうしよう。きっと課長にめちゃくちゃ怒られるな。みんなにもAは出来ないヤツだなって思われるだろうし。プレゼンくらいきちんとこなせなきゃ社会人失格だよな。あぁもう本当に嫌だ…。』
『Aさんの気持ちがとても良く分かる!』という方もいらっしゃるのではないでしょうか。あるいは、『何をそんなに悩んでいるのだろうか』と不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。
ではBさんの例を見てみましょう。Aさんと同じく、会議でのプレゼンを翌日に控えたBさんは、不安やゆううつを感じることもなく、いつもと変わらない様子です。Bさんの頭の中はこんな感じです。
『明日はプレゼンかぁ。一応準備はしたし、失敗しても次に生かせばいいわけだし。なるようになるさ。』
AさんとBさんの違いは、【明日の会議でのプレゼン】という同じ状況に対しての【とらえ方、考え方の違い】です。そのことが二人の気分の違いにあらわれているのです。
『Bさんのいいかげんな態度はけしからん。社会人としての自覚が足りん!』と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかしBさんはAさんとくらべてプレゼンに過剰な不安やゆううつを感じていないので、きっと明日はいい発表ができることでしょう。
どちらの考え方が多数派だとか、どちらの考え方が良いとかいうことはありません。ここで学んでいただきたいことは【ものごとのとらえ方や考え方によって、気分が影響を受ける】ということです。