治療について疑問が生じた時

1. 薬をのんだらかえって調子が悪くなった

最近のうつ病の薬(SSRIなどと呼ばれる第三、四世代の抗うつ剤)は副作用が少なくなっていますが、初期に吐き気などの副作用が表れる人もいます。

一方、薬の効果は服薬しはじめてから2週間くらいたたないとはっきりしてこないので、「この薬のせいでかえって病気が悪くなった」「この薬はまったく効かない」と勘違いしてしまう人もいます。このような場合には、必ず主治医に電話などで相談して指示を受けましょう。

副作用がより少ない薬に変更したり、副作用どめを出したりするなどの対応をとってもらえます。あるいは医師の指示に従って1~2週間そのままで経過すると副作用が消えることもあります。

2. 診断・治療に疑問がある場合

主治医の診断や治療方針に疑問が出てくる場合もあります。これらも主治医に率直に伝えて、相談して解決するのが一番よいですが、場合によっては他の医師に診てもらい意見をもらうこともできます。これを「セカンドオピニオン」と言います。

主治医に「他の医師からセカンドオピニオンをもらって安心して治療を受けたい」と相談し、主治医から紹介状(診療情報提供書)をもらって他の医師を受診します。セカンドオピニオンは患者の基本的な権利です。精神科の病院やクリニックでもセカンドオピニオンの相談に対応する専門外来を開設しているところがあります。

3. お医者さんと話が合わない場合

主治医との間で価値観が合わない、主治医とどうしても相性が悪いという場合もあります。医師を選択することは患者の権利です。しかし主治医を安易に次々変えることは、治療の継続性がなくなり、治療効果を妨げる可能性があるため推奨できません。しかしどうしてもという場合には、主治医に考えをしっかり伝えて、主治医から紹介状をもらって他の医師を受診することもできます。

4. なかなかよくならない場合

長期間治療を受けているのに、なかなかよくならないという場合には、まず主治医とこのことについて話し合い、説明してもらうことが大事です。主治医の説明や治療方針にどうしても納得できない場合には上に書いたように、セカンドオピニオンをもらいに他の医師を受診することも可能です。

思ったように回復が進まない場合、どうしても主治医を責めるようになりがちですが、自分が回復するためにベストのことをしたいという気持ちをよく主治医に伝え、理解してもらうことが大事です。

 

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