1)更年期の女性
身体面では、加齢や更年期障害による身体症状が出現し、社会面では子どもの自立、老親の介護、仕事の転機などさまざまな変化が起こる時期です。これらが重なることで、うつ病を発症する可能性があります。特に更年期の女性の場合、典型的な抑うつ症状だけでなく、めまい、耳鳴り、肩こり、便秘など様々な症状を呈する場合があります。
2)子育て中の女性
子育てのストレスは非常に大きいものです。子育てについて家族など周りからのサポートがない場合には、育児ストレスを解消できずうつ傾向になる可能性もあります。特に働きながら子育てをしているワーキングマザーの場合には、子育ても仕事も完ぺきにこなそうとして、それができないために抑うつ状態になる場合もあります。
3)産後うつ病
出産直後はうつ病にかかる女性が多く、日本では出産した女性のうち、軽度なものを含めると、約10人に1人に産後うつ病がみられたとの報告があります。
4)介護者
要介護者及び療養者を自宅で24時間介護することは身体的にも精神的にも非常に負担が大きく、うつ病のハイリスクの1つです。特に、痴呆高齢者の介護者の介護負担感は大きいといわれています。
5)非定型うつ
うつ病で以下の特徴が優勢であるとき、非定型うつ病の可能性があります。
- 楽しい出来事に反応して気分が明るくなる
- 体重増加または食欲の増加
- 過眠
- 手や足の重い鉛のような感覚
- 長期間にわたり、対人関係の拒絶に敏感である